ベルギー中央銀行総裁、ECBの年内追加利上げ示唆「インフレリスク高まっている可能性」
【ブリュッセル=秋山洋成】欧州中央銀行(ECB)の政策を決める理事会メンバーで、ベルギー国立銀行(中央銀行)総裁のピエール・ウンシュ氏が読売新聞の取材に応じ、年内の追加利上げについて「先行きについて確約できないが、インフレのリスクが上振れ方向にあり、年内の追加利上げ実施が考えられる」と述べた。
9月理事会で3か月ぶりの利上げ
ECBは9月の理事会で、6月以来3か月ぶりに利上げを決定した。政策金利の一つで、民間銀行がECBに資金を預ける際に適用される中銀預入金利は0.25%引き上げられ、2.50%となった。
市場の年内1~2回予測を「妥当」と指摘
市場ではECBが高いインフレ率を警戒し、年内に1~2回の追加利上げを決めるとの見方が出ている。ウンシュ氏はこの予測について「予測は妥当であり、理事会メンバーから『この予測は荒唐無稽』との指摘は聞いたことがない」と述べた。
ウンシュ氏は10月理事会でも投票権
ユーロ圏の各国中銀総裁はECB理事会に参加するが、政策決定の投票権は会合ごとに持ち回りとなっている。ウンシュ氏は9月理事会に続き、次回10月の投票権も有する。
9月のインフレ率は3.8%に加速
ユーロ圏の消費者物価指数の上昇率は、2月末の米国とイスラエルによるイラン攻撃前までは前年同月比2%前後で推移していた。その後は原油価格高騰などの影響で状況が一変し、8月は3.2%、9月は3.8%となり、ECBの物価目標である2%を大きく上回っている。ウンシュ氏は「エネルギー価格は再び上昇し、欧州経済の回復力も強まっている。インフレのリスクは高まっている可能性がある」と述べた。