安青錦、快挙の優勝!母国ウクライナでも祝福の声

大相撲九州場所の千秋楽で23日、ウクライナ出身の関脇・安青錦が初優勝を果たした。同国出身力士として初の快挙に、現地の相撲ファンも沸いている。

千秋楽、安青錦が初優勝を決めると、その知らせは約8000キロ離れた母国ウクライナへ届いた。首都キーウから南西に約200キロのビンニツァ。人口約37万のこの都市で生まれた24歳が、大相撲の頂点に立った。本名はヤブグシシン・ダニーロ。今場所は関脇として土俵に上がり、番付上位の力士との取組で白星を積んだ。

2021年の三冠

安青錦の基礎は、2021年の記録にすでに表れている。ポーランドで開かれた18歳以下欧州相撲選手権で、100キロ級、無差別級、団体戦の三冠を獲得した。この三冠がプロ転向を後押しした。あいまいな印象ではなく、競技実績が日本行きの条件になった。

安青錦の勝利を祝うファン

2022年2月から2023年9月初土俵

2022年2月のロシアによる侵攻は、彼の経歴を語る上で避けられない。家族の安全を理由に出国した。これは理念による選択ではなく、家族を危険から遠ざける判断だった。2023年9月に初土俵を踏んだ。2021年の三冠から約2年後であり、競技から長く離れずにキャリアを接続したことがわかる。ブランクを最小限に抑えた点が、その後の番付上昇を支えた。

大関昇進は目前という評価

ウクライナの複数スポーツメディアは初優勝を速報し、「大関昇進は目前」と伝えた。この表現は願望だけではない。すでに関脇まで上がり、優勝という実績を加えた力士に対する、番付制度上の計算に基づく指摘である。優勝経験のある関脇が大関候補になるのは、日本の番付制度の考え方から見て自然だ。

安青錦の優勝パレード

母国からの視線

SNS上の相撲愛好者コミュニティ「カチコシ」の管理人アルテム・シャバン氏は、安青錦の活躍について「ウクライナ人が世界の高みへと進んでいる実感が湧く」と話した。注目すべきは「実感」という言葉だ。結果を事実として受け止めている。また、ウクライナ国内では現在もドローンが飛び、防空システムが稼働している。この状況下で安青錦の取組を見守る人々がいる。

勝因を整理する

安青錦が勝てた理由は三つある。第一に、体重別と無差別の両方で���果を出せる適応力。2021年の三冠がこれを示す。第二に、2023年9月初土俵から番付を上げ続けてきた持続性。第三に、今場所の関脇という地位。番付上位は毎日強い相手と当たる。その連続を抜けての優勝は、偶然ではなく地位に見合った実力の証明である。

次場所は、三場所33勝という大関昇進の目安に向けて、初日から白星を積めるかだけが焦点になる。