九州場所初日、新関脇・安青錦と霧島の一番が組まれた。安青錦は先場所、前頭筆頭で9勝6敗を挙げ、新関脇としてこの場所を迎える。関脇として最初の取組に、大関経験者の霧島が入った。

先場所14日目、安青錦は大関・琴櫻を立ち合いから左��差して寄り切った。この白星が番付編成を後押しし、初日から実力者との対戦が置かれた。
前褌の型がもたらした昇進
安青錦は元来、突き押しを主体に取る力士だった。そこに最近6場所で、前褌を取る型が加わった。相手の突きを左前廻しで受け止め、右を差し込むまでの形である。9勝6敗という先場所の数字は、この型が上位でも機能した結果だ。関脇の座を維持するには、同じ形を大関・関脇クラスに通す必要がある。
霧島の先場所が示す地力と脆さ
霧島は先場所、東前頭2枚目で10勝5敗だった。大関復帰へ向けて二桁白星を挙げたが、5敗のうち4敗は平幕力士に喫した。一方、11日目の大関・豊昇龍戦では立ち合いの当たりで相手を浮かせ、押し出しで決着をつけた。上位との対戦では大関経験者らしい踏み込みを見せている。
立ち合いで分かれる攻防
安青錦が左前廻しを狙えば、霧島は右を差し返す展開になる。霧島の右が先に入れば、安青錦の左からの攻めは止まる。立ち合いで霧島の上体を起こせれば、左前廻しがそのまま勝ち筋に変わる。初日の土俵でどちらの狙いが通るかが、最初の分岐点になる。
霧島が初日に求めるもの
霧島は大関陥落後、白星を積み上げている。ただし大関復帰に必要な3場所連続の二桁勝利にはまだ届いていない。九州場所は復帰への起点となる場所で、初日に関脇を破れば復調を印象づけられる。安青錦に土をつけられれば、序盤から星勘定の修正を迫られる。初日から相手の得意を封じる相撲が求められる。
初日が占う2日目以降
初日で安青錦が霧島の右差しを止められたかどうかが、2日目以降の上位戦に直結する。霧島が立ち合いで崩せば、大関復帰へ向けた白星が初日から動き始める。安青錦が左を差し切れば、新関脇の場所は上位戦へ向けた足固めになる。結果だけでなく、立ち合いの形が翌日の取組を読む材料になる。